いつのまにかVPoTになって1年以上経ってた

軽く振り返りたい。

去年の10月からVPoTになって、ずっと手探りでやってきていつのまにか1年以上経ってた。

正直言って、始めてから半年くらいは「何を期待されていて、自分ができることが何で、それをどう進めるべきか」が全然わからなくて、自分が何をすべきかということを探る期間だったし、ちゃんと機能できていなかったと思う。具体的に何をやっていたか、と言われてちゃんと応えられる成果がない。まあ、半年くらいそんな感じで右往左往しながら、今までと違う立場で社内を観察していたのはまるっきり無駄とは言えず、今の仕事につながってはいるかな、とは思う。けど正直機能できてなくてすまんかった、とも思っている。

では今何をやっているかと言うと、課題を抱えた現場に対してアドバイザリーとして入っていって改善おじさんをやったり、そういう現場レベルのことよりもでかい粒度で「全社レベルでの仕事の構造を変える」ことに注力している。

春くらいまでは課題に対してみんなの仕事の構造がたいへんにうまく噛み合ってて、よい成果をあげられていた。象徴的なのは、去年と比べて圧倒的にシステムが安定稼働していることだと思う。一方、最近はとくべき課題が変化した結果、うまく仕事の構造が噛み合ってない状態ができつつあって、みんながすごく頑張ってくれても全体最適にならずにうまく成果に繋げることがむずかしい状態になってしまいつつある。

「全社レベルでの仕事の構造を変える」というのは、そんな状況に対して「解くべき課題がいまはこう変わったよね。だから仕事の構造をこういうふうに変えていかない?」というのを言語化し、いろんな組織長にぶつけにいって、組織長を巻き込んで、今までと異なる取り組みをやってみたり組織構造を課題にフィットするようにリファインさせていったりするような仕事。また、その構造が実効するために自分がやるべき細々としたこと(自分がキーマンへのフィードバックをしていく立て付けを作ったり)や技術的な状況の方向出し(こういう構造で仕事するためには技術的にここが足りてないので、いついつまでにこういう状態に持っていってくれない?)もやっているという感じ。一応成果物もいくつかできてきてて、開発者だけではなくビジネスをハンドルしてるひとたちからも「助かる」と言う声をいただけていて、ようやく自分の仕事が回り始めたかな、とちょっとホッとしている。1年たってようやく「自分がこの会社でVPoTとしてやるべきことってこういうところなんだな」というのが明確に見えてきた。最近はようやく「VPoTの入口に立てたかな」という感じがある。

こういうふうに入口に立てたのは、マーケ領域、プロダクト領域でVPの動きをしていくれている同僚の仕事を観察させてもらえたことも大きい。それ以上に自分としてはそーだいさん( id:Soudai )との定期的な1on1とlacolaco言語化支援サービスにかなり助けられたなあと思う。そーだいさんの1on1は、自分が見えていないところに対して「しんぺいさんの役割だったら本来ここ見ないといけないけど、ここ見えてないよ」という感じのFBをたくさんもらえて、視野を育ててもらっている。lacolaco言語化支援サービスは、自分の抱えている不安や困りごとをより明確に深く掘り下げる超高級壁、という感じで、「なんとなく不安」みたいなタネを「ネクストアクションで制御可能な課題」にまで分解するためにめちゃめちゃ役にやっている。

あと、正直いま採用育成やピープルマネジメントは自分は全く手をつけてないんだけど、そこを担ってくれる本部長、部長がいて、安心してそこを手放せていることも自分の仕事に集中できている理由のひとつだ。

VPoTを引き受けるときに、「孤独に辛くなってVPoTの役割を果たせなくなっていくことが怖いけど、ここでなら、サポートしてくれるひとたちがいるし、孤独に死んでいくことにはならないのではないか」と思ってエイヤで引き受けたんだけど、その通りの1年間だったなと思う。改めて、周りのひとに感謝の気持ちが湧いてきたし、恩返しできるようにきちんと「会社にいるみんなが頑張ったぶんだけちゃんとプロダクトが改善されて、マーケットに受け入れられて、子供たちが学ぶ楽しみや学び方を覚えて、子供たちひとりひとりの人生が豊かになる」という仕組みを作っていきたい。あと非課税5億円ほしい。