「プロならこれくらいできてあたりまえ」のはなし

ビルドの時間にこれ書いてる。なんかとりとめなく書く。

プログラマーとか、デザイナーとかもそうだとおもうんだけど、技術がモノを言う系の職業をやってるひとたちって「プロとしてこれくらいはできてあたりまえ、できないやつはダメ」みたいなことを言いがちな感じするし、わたしもついつい言ってしまうことがあるんだけど、こういうのあまり良いことではないよねっていうかダサい感じがする。

というのも、「プロとしてこれくらいはできてあたりまえ、できないやつはクソ」みたいなことを言うひとたちって、けっこう「自分ができること」を「これくらいはできてあたりまえ」って言うんだけど、自分ができないことを「これくらいはできてあたりまえ」って言わないので、なんというか安全地帯からの dis みたいなことやってる感じするんですよね。「セーフ」の側に自分(あるいはその周辺のひとたち)を置いてその下をすべて「アウト」とするみたいな感じ。「俺(たち)がやってることはプロの仕事だけどそれ以下のものはプロの仕事じゃない」と言ってしまう感じ。まあ実際にそういうこと言うひとたちってのはそれだけの仕事してるひとが多い感じはしますけどね。でも基本的にこれって「マウントポジション」取りたいひとの言葉だよなーって感じがする。

まあ実際「マウントポジション取り合戦」みたいなやつがいい効果を生む部分もあって、限定された関係性の中でうまいこと転がればそれは切磋琢磨みたいな感じで「競い合いながら能力が高まる」みたいな感じになるんだけど、たいていマウントポジション取り合戦って不毛な dis りあいになっていく(とくにオープンな場だとそうなる感じがする)ので、わたしはあんまりそういうのに参加したくないなって感じがあります。あと、自分が身につけたものって自分だけの力で身につけたわけじゃないんだろうから、「俺は俺の能力でここまで来た、来れないやつは甘え」みたいな感じでアレするんじゃなくて、自分が身につけたものをなんらかの形でコミュニティに contribute していくほうが健全な感じがするなーってわたしは思う。そういうこと考えると、「俺はプロ、俺以下はアマチュア」っていう線引きして自分を甘やかしてそれ以外を見下すみたいなことしてるの不毛な感じするなーってなる。

あと、「俺はプロ、俺以下はアマチュア」みたいなのが流通しまくると「俺」より能力の高いひとが「俺以下はアマチュア」って言ったときに「ハイ」って言うしかないと思うし、そういう覚悟があって言ってて「そういう世界についてこれないやつはそもそも能力がない」みたいなマッチョな感じなら、それはそれでいいんじゃないかな、がんばってくれ、とも思うんだけど、私自身はそういう恣意的にプロのライン引かれて殺伐!マッチョ!みたいな世界は辛いし心折れるので、レビューとかではびゅんびゅん斧が飛ぶけど「これもできないような奴はクソ、プロ失格」みたいなことは言わないみたいな世界がいいなーって思う。

でもわたしも「これができたほうがいい」っていうものを「そもそもやろうとすらしない」みたいなのに対しては「クソが」みたいに思っちゃうので、そこには程度の違いくらいしかないのかな。

でもまあなんにせよ、よい仕事をきちんと行うために必要なものをひとつひとつ地道に身につけていく以外にできることはないという話なんだと思う。もちろん、地道にっていうのはだらだらって意味じゃないし、「あとで読む」で放置することではないし、効率よく身につけるみたいなことも含めてです。そういう能力みたいなののこと「地頭」って呼ぶとすると、地頭が良いにこした事はないし地頭が良いひとと一緒にやる仕事は楽しい。わたしは地頭いいひとたちのことすごい好きなんだけど私よりも地頭がいいひとは私よりも地頭がいいので私はじゃあそういうひとたちになにを提供できるんだろうなーと思ったら結構暗い気持ちになりますね。まあ、それも含めて、出来ることを増やしていくしかないんだろうなーって感じはします。

雑文なのでなんの結論もないんだけど、まあそんなようなことを考えたよ。